有機気相エピタキシャル成長装置と走査プローブ顕微鏡

研究テーマ

● 半金属/半導体ヘテロ構造作製の研究
● 半金属/半導体ヘテロ構造の光磁気機能制御の研究
● 半導体量子ドットの高次機能の研究

概要

　このシステムは、半金属と半導体のヘテロ接合を用いた新しい物性・機能の発現とその光磁気デバイスへの応用を目指した研究に使われています。これは、常圧に近い気体雰囲気で用いる有機金属エピタキシャル（MOVPE）成長装置と超高真空の走査プローブ顕微鏡（SPM）が超高真空トンネルで接続されたユニークなシステムです。基板をのせたホルダーをMOVPE装置とSPM間で移動させることによって、成長・搬送・測定を大気に晒すことなく行うことが出来ます。

　MOVPE装置では、希土類リン化合物とInPなどの�掘櫚溝家焼蛎里離悒謄躪渋い鮴�長させることが可能です。SPMは、超高真空における走査トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡および磁気力顕微鏡としての機能を持っていますので、ナノスケールの分解能で構造と物性・電子状態を同時に評価することが出来ます。試料ステージの温度が20Kから 750Kの範囲で可変ですので、電子状態の変化を原子スケールで観測する研究や磁気相転移現象を50nmの空間分解能で観察する研究に用いることが可能です。

　半導体量子ドットの構造とギャップとの関係や、半金属であるErPの量子サイズ効果をナノスケールで調べる研究に利用されています。