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| ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー長 竹田 美和 |
平成１４年度より名古屋大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー（ＶＢＬ）長を仰せつかりました。宜しくお願い申し上げます。
名大ＶＢＬでは平成７年の設立当初から 「高次機能ナノプロセス技術に関する研究」 を中心課題に掲げ、新産業技術の創出と創造性豊かな若手研究者の育成を目的として、全学の関係研究科等との共同運営によって研究と教育の両面にわたり成果を上げて来ました。「ナノプロセス技術」が今後の研究・開発の鍵となることを早くより確信し、現在世界的にその重要性が認識されているナノテクノロジーを数年前から実践し、大変基礎的な内容から出発しながら、要素技術を積み上げて来ました。これらを具体的に社会へ還元することが今後の重要な責務のひとつと考えております。
「ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー」と「ナノプロセス技術」から即戦力的成果を期待されるのは、設立当初の趣旨とは異なるものの、現在の社会情勢から当然と思われます。名大ＶＢＬでは、企業化できるものは積極的にそれを進め、一方１０年、２０年かけて世の中に出る研究も大切に育て、幅の広い時間軸を維持して行きたいと考えております。費用対効果を問われるのは当然でありますが、大学の研究がすべて短期的なものになっては大学の存在理由がありません。当初掲げた目標「高次機能ナノプロセス技術」を堅持しつつ、柔軟でダイナミックな活動を展開致したいと考えております。
大学の研究成果の社会への移転・活用は、我が国の総合力の一層の増強に必要不可欠であります。名古屋大学ＶＢＬでは、今まで以上に企業をはじめ内外の研究機関と広く積極的な交流を行い、目的を絞り込んだ研究の推進による具体的な成果の輩出、並びに起業家精神に富んだ若手研究者の育成を進めて行く所存であります。関係各位の一層のご理解とご支援を宜しくお願い申しあげます。